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わいらぁ琴浦じゃけん

「海鳴り」

昨日、池波正太郎について書いた。
その勢いで藤沢周平についても書いておこうと思う。

いつだったか。
そんなに前ではなかったと思うが、藤沢周平の「海鳴り」を読んだ。
会社の先輩と飲みに行ったときに強く薦められた。
何度も何度もバイブルのように読んでいるんだそうだ。

メインテーマは「老いと死」ということだろうと思う。
主人公の新兵衛は紙問屋の主人。
本業ではひとかどの人物になっているんだが、
家庭は女房おたきとの関係は冷え切り、商売を継ぐはずの跡取り息子も
遊び呆けて仕事に身が入らない。
そんな中、別の紙問屋のおかみおこうと情を交わしていく、という話。

このぐらいの年齢になるといろんなことが重なってくるんだそうだ。
その先輩の実家は信州なので結構頻繁に親の顔を見に帰っているらしいのだが、
一人で帰っていると言っていた。
正月も夫婦それぞれがそれぞれの実家で迎えているという。
いや、大丈夫ですか、と声をかけたくなってしまう。
そんな境遇に重ねて、いかにおこうがすばらしい女性として描かれているか、
ということを切々と話された。
気に入っている箇所をいくつもいくつも諳んじながら。

そんな話を聞いた後、実際に読んでみた。

残念ながら、あんまり共感できなかった。
最大の理由は、新兵衛の行動パターン、思考パターンが昔仕えたすごく嫌いだった上司と
同じに思えて、まったく新兵衛に感情移入できなかったから、というのが大きい。

加えて、あまりに都合の良いエンディング。
そんなもんじゃないでしょって感じがした。

どこかで読んだ。
元々、著者は新兵衛とおこうを心中させりエンディングを考えていたらしいのだが、
執筆している内に二人に情が移って、殺すにはしのびなくなって、少し無理をして
江戸から逃がすエンディングに変えたらしい。

他人(新兵衛とおこう)のハッピーエンドを妬むわけではないけど、
ちょっと都合が良すぎるでしょって感じだ。

すごく違和感の残る読後感。
過去にもどこかで同じように感じた記憶がある。

思い出した。

普段、ほとんどテレビドラマは見ない。
特に連続ものは続けて見るのが面倒な上に、せっかちなので終わるまでに
何週間も待つのがイヤだ。
おそらく最初から最後まで見た唯一のドラマが96年にフジテレビで放送されていた
「Age,35 恋しくて」というドラマ。これだ。

なんで見たのか、まったく覚えていない。
ウチの奧さんが見ていたのを横で見ていたのかもしれない。
これもW不倫の話。
そのエンディングもまたこれ以上ないくらい都合の良いエンディングだった。

子どもたちが都合良く留学というカタチで消えていき、
夫婦それぞれがそれぞれの不倫相手と結ばれていく。

当時、ウチも子どもが小さくて可愛い盛り。
子どもにぜーんぶ押しつけて自分たちが自分たちだけの幸せを得ていく、
というエンディングに夫婦揃って文句を言っていたのを思い出した。

96年だったからあれから20年弱。
齢50を迎えた。
ドラマを一緒に見て揃ってエンディングに文句を言っていた夫婦も
少しずつ制度疲労を起こしつつあるかもしれない。

最近のUターン模索にしても一歩下がって冷静に見れば、自分一人の希望を
ウチの奧さんやいずれ独立していくとはいえ子どもたちに押しつけようと
している点ではどっこいどっこいなのかもしれない。

いま、改めて「Age,35 恋しくて」を見たり、「海鳴り」を読んだら
違う感想を持つことになるんだろうか。


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求人

先月の終わり頃、紹介期間が終わったはずの転職支援会社から
新規の案件の紹介があった。
悩みに悩んだ挙げ句、先週、見送る旨の連絡をした。

仕事の内容はこんな求人があったら良いなというイメージ通り。
これまでの求人でネックになっていた「勤務地」についても
Googleマップベースで、実家からクルマで1時間くらい。まあ、許容範囲内。

かなり気持ちが傾いていたので、いろいろと情報を集めてみた。
すると、あんまり好ましくない情報が出てきた。
冒頭にも書いたとおり、悩みに悩んだ挙げ句、見送ることにした。

納得ずくの結論、展開のはずなのに、それ以降、なんだか、精神状態が悪い。
まあ、おそらく、それだけが原因ではないんだけれど。。。

そうそう、そう言えば、先々週。
最近転職してきた情報システム部の人に誘われ二人で飲みに行った。
2次会の途中から情報システム部の課長が合流してきた。
これも最近、グループ入りした子会社から出向してきた人。
まあ、プロパーじゃないという点では似た境遇同士。
とはいえ、仕事上で話をしたことはあったけれど、というぐらいの間柄。
聞いたらその課長、新見市の出身だという。
新見から津山高専に行って岡山・倉敷には目もくれず、関西に出たんだそうだ。

ちゃんと技術を持った人間でも岡山・倉敷じゃ魅力ある就職先がなかったのか、
あるいは、それとも技術を持ってるからこそ、都会に出たかったのか。
その辺りの事情までは訊かなかった。
尤も、地図を見れば、新見〜津山〜姫路って姫新線で一本だし、
もしかしたら、そっちの方が心理的には近かった、それだけのことかもしれない。

いずれにしても、世間では景気回復がどうしたこうした言ってるけど、
おそらく岡山・倉敷の求人が少ない状況は変わってないんだろう。
そう考えると、本当に見送って良かったのかなと思わないでもない。
ちょっと精神的にすっきりしていない。

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「酒と肴と旅の空」

池波正太郎・編と表紙に書いているのに、たった今、気がついた。
あわてて背表紙を見てみるとタイトルの上に確かに「池波正太郎編」とあるが、
「編」の字が異常に小さい。
図書館で借りたときには気がつかなかった。
池波正太郎の書いたものだと思って借りた。

池波正太郎の本を手に取るのはおそらく精々2度目。
前回は、多分、30才の頃に1回あるだけだと思う。
それまでは池波正太郎とか、藤沢周平とかまったくの
「読まず嫌い」だったのだが、あるきっかけがあって読んだ。
おそらく「剣客商売」だったと思う。
その時の感想は、自分には「まだまだ先」だ。

そう30才。
まだまだ、池波正太郎、剣客商売を読んで良い年齢じゃない。

そう感じたことを覚えている。
最後まで読んだかどうか、自信はない。
おそらく、途中で止めたと思う。

30才の頃、前の会社で企画部に所属しながら、業界団体との2足のわらじを履いていた。
その業界団体の会員企業向け月刊誌の扉に会員企業の役員の随筆が掲載されている。
それを頼まれ、企画担当役員にお願いしたところ、まじめな方で3つか4つ、
候補となる随筆を書いてくれ、「どれか、一つ選んでくれ」と。
その中の1つが池波正太郎についてのものだった。
その随筆の見事なこと。
「食」「料理」に関する記述がどれも美味そうで、食べている情景が目に浮かぶ、
といったことが書いてあったように思う。
その随筆を読んで池波正太郎にすごく関心が湧いて読んだ。

残念ながら、池波正太郎よりも池波正太郎がすごいと書いてあった随筆のほうが
何倍かすばらしいと感じた。

当時の上司も随筆を読んで、池波正太郎を読んだと言っていた。
一緒に接待に行ったときに、その随筆に書いてあったことを
あたかも自分の感想のような顔をして話して場を盛り上げているのを見て
このぐらいの年齢にならないとわからないんだろうなと思っていた。

いつの間にか、当時の上司の年齢を遙かに超えた。
で、今回、改めて手に取った感想はというと、やっぱり「まだまだ先」だ。

「編」だから必ずしも全編、この人の文章というわけではないが、
前書きだったり、あるいは、自身が書いた章もある。
なにより、主体的に編んでいるんだから、違和感があるものは
そもそも入れていないだろう。

熱狂的なファンの方には申し訳ないが、
もしかしたら、この先、一生、読まないかもしれないし、
読まなくても多分、後悔しない。



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走れよメロス

中学2年生の行ったすごく面白い自由研究があるので、紹介しようと思う。
出典は、こちら。

http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1402/06/news071.html

面白い。
記事の初めの辺りにリンクが貼っているので、ぜひ、見てもらいたい。
本人の直筆のレポートを見ることができる。
手書きの文字が良い。

自由研究によるとメロスは全然走ってなくて、往きは歩いていて
帰りも精々終わり頃を早歩きしただけなんだそうだ。
結果は結果で面白いんだけど、この着想。
すごい!としか言いようがない。
自分が中学生の頃、夏休みの自由課題とか8月の29日とか30日頃になって
うんうん唸ってた。
唸ろうが何しようがこんな発想、絶対出てきっこない。

すごいねえ。
面白かった。
感想がまた、良い。

「『走れメロス』というタイトルは、『走れよメロス』のほうが
 合っているなと思いました」。

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「日本史の謎は『地形』で解ける」

面白かった。
歴史が好きな人には今までの説とは違う考え方でいろいろなことの謎解きがされていて
それなりに楽しむことができる本だと感じた。
ウチの奧さんも歴史が好きなので、読み終わったら回そうかと思っていたのだが、
なんだかんだで通勤電車で読む時間が取れず、返却期限ぎりぎりまでかかってしまった。
ネットで期限延長をしようとしたら、もうすでに60人ぐらい待っていた。
それなりに話題にもなっているのかもしれない。

元々、建設省でダムや河川事業を担当されていたということで、
水回りの話が多かったが、奈良から京都への遷都、京都から江戸への遷都が
いずれも人口の増加に伴って飲料水の確保、エネルギーとしての木材の確保が
難しくなってきたから、という説は今までにない着想で中々面白かった。

「なぜ江戸無血開城が実現したか」とか「脆弱な土地・福岡はなぜ巨大都市と
なったか」とか、ちょっと無理がある、と感じた。
そういった点で、強引というか、あんまり共感できないものもあったが、
例えば、上にも書いた「二つの遷都はなぜ行われたか」とか、あるいは
「半蔵門は本当に裏門だったのか」なんかは結構面白かった。

続編が出れば読んでみたいとも思うが、なんとなく振り絞って書いた、と
感じられるものも中にはあったので、打ち止めかな。

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「TURNS」vol.06

ぱらぱらと一通りめくった。
今号の副題は「僕らが見つけた、地方の仕事」。
そろそろ飽きてきたかな。

田舎に帰ってサラリーマンを目指す、なんていうのは普通じゃないのかもしれないけど、
農業、林業。。。
あとなんだっけ。牧場にワイナリー。。。リアルあまちゃんなんて言葉も踊ってる。
雑誌の記事にはなり易いんだろうけど、そんな人ばっかりじゃないと思う。
もうちょっと「最大公約数」的なものが欲しい。

尤も、わざわざUターンしてサラリーマンっていう方が珍しいのかもしれない。
こういう雑誌に載る人たち、こういう雑誌を作っている人たちに言わせれば、
「田舎暮らしの醍醐味が分かってない」ってことになるんだろう。
確かに「最大公約数」じゃないかもしれない。
でも、農業、林業。
ちょっとしんどいな。そういうのって。
やっていく自信はない。まあ、向き不向きもあるし。

先月の終わり近く。
紹介期間が終わったはずの転職支援会社から新規の案件の紹介があった。
なんだかんだで、かれこれ半月ぐらい放置している。
そうしたら、先週、検討の催促のメールがあった。
まだ、決まってないんだ。。。
まあ、決まらないだろうなあ。
詳しくは書けないけど、そんな感じがする。

Uターンしてサラリーマン目指すのだって、なかなか難しい。
そういう情報交換的な雑誌があっても良いと思うんだけど、
売れそうにないし、出てくることはないだろうなあ。

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甲州道中44次 日本橋〜内藤新宿(07.06.23)その②

いや、本当に早起きは難しい。
年始、平日も早起きをしよう。出勤前に少しでも自分の時間を持とう。
なんて、無謀な目標を立てた。
目は覚めている。
目は覚めているが布団から出ることができない。
特に寒い時期はダメだ。
それでも休日は布団からほとんどなんの迷いもなく出ることができる。
違いは平日は早く布団から出てもなんの楽しみもないから。
自分の時間、なんて言いながら、そんな朝っぱらからすることなんかない。
それより暖かい布団の中の方が良いに決まってる。

ということで、なんか目的を作ろう、と思って、これまでの五街道ウォークを
振り返ることにした。
少しずつ、書きためて何日分かまとまったところで、UPすると。
そんなことを考えたのだが、まあ、その程度じゃ布団からは出ることができなかった、ということ。

1月の13日に日本橋まで辿り着いたところまで書いただけで、まだ、出発していなかった。
今日は平日ではないんだけど、平日に、なんて言ってたら一向に進まない。
取り敢えず、書くことにしよう。

*****

甲州街道地図

頼りは、五街道ウォーク事務局が発行する甲州道中44次の地図。それだけ。
もともと無精なので、事前に調べたりすることもなく、大体はぶっつけ本番。
行ってから「ヘーッ」というのが多い。

この日も歩き始めて最初の見所が「白木の名水」なんだが、結局、見つけられなかった。
以前、この場所には東急百貨店があった。
元々は白木屋呉服店という江戸時代から続く越後屋にも並ぶとされた呉服店だったが、残念ながら、白木屋百貨店時代の昭和7年の火事の方が有名かもしれない。
江戸時代の初めのころの当主が、私財を投じて掘ったという井戸の碑があるんだそうだ。
そのすぐ側にあるらしい「漱石 名作の舞台」の碑の方は見つけることができた。
それが、下の写真。
2005年に早稲田大学が建立したものらしい。
見るからに新しい。
当然、「甲州道中44次」の地図には掲載されていない。
まあ、ありがたみなんてものが出るとしても、50年ぐらい先かな。

漱石名作の舞台

そのまま西に向い、東京駅の北側を抜けて行くと和田倉濠に突き当たる。
日比谷通りを左に少し歩くと和田倉門跡。
歩いてきた方向を振り返ると、和田倉濠とパレスホテルが見える。
今は、パレスホテルも建て替えられているので、これは建替前の貴重な(?)写真。
さらにぐぐっと右を向くと、30才の頃、出向していた某業界の総本山(?)がある。
懐かしい。
日比谷通りをさらに南に馬場先濠、日比谷濠に沿って歩く。
見ての通り、天気も良く、暑い日だった。
お堀の中にはこれでもかっていうくらい、亀がいた。

和田倉門

日比谷の交差点でお堀に沿って右に曲がり、内堀通りに入る。
しばらく歩くと、桜田門。
この辺りから少しずつ上り坂になる。

お堀と桜田門

桜田濠に沿ってしばらく歩き、半蔵門交差点から国道20号、現在の甲州街道に入る。
四谷駅を過ぎてしばらく行くと四谷大城戸跡碑がある。
甲州街道を通って江戸に出入りする通行人などを取り締まるための関所。
一応、碑だけは残っていた。
新宿御苑の北側を通り、内藤新宿へ到着。

皇居お堀

日本橋から内藤新宿までは7.1キロ。
所要時間がどのくらいだったかは日記に書いていないので、分からない。
夕方、吉祥寺まで長女のメガネを作りに行っているので、そんなに長い時間は歩いていない。
まあ、なにはともあれ、初日を終えたのだった。


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雪の日の午後

140209一夜明けて
(14.02.09 自宅ベランダより)


昨日は全国的に大雪だったらしい。
今日、同級生からもらったコメントによると加茂路峠で
路面凍結によるトラックの横転事故があったらしい。寒いね。

東京も昨日は予想以上の大雪だった。
朝、取り敢えず、雪かきをした。
スキー場顔負けのさらっさらのパウダースノー。
よっぽど、乾燥していたんだろう。
すごく気持ちいい感触の雪だった。

戻って、イヌをベランダに連れて行ったら
初めて見る空から落ちてくる白くて冷たいものが
怖かったらしく、散歩をねだらなくなったので、
これ幸いとばかりに散歩は見送ることにした。
クルマでなんか、とてもじゃないが外出できそうにない。
買い物に行くのも難しそうだし、一切合切の外出を放棄した。

そうなると、真っ昼間から呑むのもアリ。
ちょっとしたつまみと缶詰、乾き物で昼から飲み始めた。
僕は、去年の6月に同業の旅行で壱岐島に行った際に
買ってきた麦焼酎「ちんぐ」のお湯割り。
ウチの奥さんは焼酎は苦手なので、熱燗。

 ちんぐ 呑まずして
   人生を謳うなかれ
   ふる里を想うなかれ
   夢を描くなかれ
 共に酒を喰らいて真を語るは
   これ即ち ちんぐ 也

なんてネットに書いてある。

いやあ、極楽。

テレビでは12時半から日ハムの紅白戦をやってる。
先発は斎藤佑樹と大谷。
斎藤がハンカチ王子なんて呼ばれる前から夫婦で応援している。
今年は復活してもらいたいもんだ。
斎藤を応援した後は、阪神のキャンプをボケーッと見ながらお湯割りを
ただただ呑む。

そのまま二人ともこたつで転た寝。
極楽極楽。。。

*****
今は、それから丸一日経った日曜の夜。
昨日の反動かな。
月曜日がいつも以上に憂鬱だ。
サザエさんの音楽がいつもより大きく頭の中で鳴ってる気がする。
まあ、明日一日行けば、また休みだ。
なんとか、一日、乗り切ろう。

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「定年後のリアル」

ようやく、「定年後のリアル」を読み終えた。

買ったのは去年の10月28日。
ということは、買ってから読み終えるまでに3ヶ月以上かかってしまった
ということだ。

決して読みにくかったわけじゃない。
むしろ、「そうそう」と共感しながら読んだ。

時間がかかったのは、返却期限がなかったから。
図書館で借りた本は2週間で返却しなきゃならないし、
最近は、本て往復の通勤電車の中でしか読まない。
それも、往復で2回×週5日として週に10回の読むチャンス(?)が
ある内、どうだろう、実際に本を読んでいるのは、平均すれば、
おそらく4回か5回くらいかな。
そんなことで、図書館で借りた本を優先しつつ、その合間、合間で
ぶつ切り状態で読んだので時間がかかってしまった、ということ。

内容は、嫌いじゃない。
「まえがき」にもあるように世の中に山のようにある退職本、老後本は
役に立ちませんよ、という主張が展開されている。
じゃあ、この本は、というと、これがまた「役に立ちませんよ」と言い切っちゃう。
だって、そんな魔法みたいな「方法」や「答え」など、どこにもないし、
そんなもの、誰も知らない。
老後なんて、自分で自分をどうにかしなくてはならない「個人の問題」なんだから、
自分で「自分のリアル」を見つめるしかないし、
他人に訊いても、他人はあなたのことなんかどうでもいいのである。

とまあ、そういう主張が最初から最後まで小気味よく展開されている。
上にも書いたけれど、嫌いじゃない。
筋が一本通ってて楽しく読んだ。

金曜日の帰り、近所の本屋に寄ってみたら、なんと「定年後のリアル」が
平積みになっていた。
ちょっと驚いた。そんなに万人受けするのかどうか知らない。
でも、面白い本だと思う。

お薦めだが、誰にでも薦めて良いものなのかどうかはよく分からない。

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雪の朝

140208雪の朝
(14.02.08 自宅前で)


久しぶりに、、、と書き出して、さて、その後を
東京でも雪が積もった、と続けようか、
天気予報が当たった、と続けようか。

今朝、ネットで見ていると、都心で16年ぶりに
積雪が10センチ以上となる恐れがあるという記事があった。

こんな中、受験生、大変だね。
テレビでも、どこそこの入試が何分、繰り下げになったなんていう
テロップが流れていたりなんかする。

なんて、人ごとでもない。
明日は、都知事選だ。
でも、この雪の中、わざわざ歩いて行ってまで
投票したいと思う候補者が。。。

昨日だったか、一昨日だったか。
仕事が終わって新橋駅に向かっていたら駅前で
小さな小さな人だかりができていた。
都知事選に立候補している某候補がいたんだが、
声は後からマイクで別の若い男性がしゃべってる声だけ。
おそらく、時給いくらかのアルバイトなんだろうなあ。
本人は、というと、コンクリートの歩道と車道を分ける石柱に
寄りかかって斜めになって握手だかしてたようけど、
あんまり良い態度には見えなかった。

今回は、わざわざ雪道を歩いてまで、という思いの方が
勝ってしまいそうな気がしている。

上の写真は今朝、5時40分頃の家の前。
まだ、日も出ていなくて寒々としている。
玄関から撮った横着写真。
いつのまにか、もうお昼になったけれど、玄関から一歩も出ていない。。。

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おばあちゃんの原宿

もう時効かな?
先週、26日におばあちゃんの原宿・巣鴨に行ってきた。
決算発表を2月上旬に控えて、そこそこ忙しくしている時期ではあったが、
前日の土曜日に休日出勤をして、それなりに「カタチ」を整えたので、
日曜日は休むことにした。

せっかくなので、気分転換も兼ねてどこかに出掛けたかったのだが、
そうは言っても、翌週に向けて体力も温存しておかなきゃならないので、
そんなに遠出ができるわけでもない。

遠出をして帰りに渋滞にでも巻き込まれたら疲れ果ててしまう。
本音では行った先で少しビールでも飲めるように電車、バスを使って
出掛けるのがBEST。
でも、寒い。
暑いのもイヤだが、寒いのはもっとダメだ。

結局、ちょっと日和って大月か甲府あたりへ出掛けることにした。
具体的に行きたい場所があったわけじゃないけど、この辺りなら
3〜4時間もあれば、帰ってくることが出来るだろうと、
そんな理由で決めた行き先。

高速のICに向かうクルマの中で、なんの拍子だったか、
「そう言えば、巣鴨ってまだ行ってない」
とのご託宣が。

「いや、巣鴨に行くなら電車でしょ」
とささやかな抵抗をしたものの、まあ、別に大月や甲府に
どうしても行きたいってわけじゃないし。

井の頭通りを永福ICに向かって走っていたんだが、甲州街道に出て
右に曲がれば永福ICというところで左に向かった。

巣鴨に近づいたものの、案の定、クルマを駐めるところがない。
おまけに地蔵通商店街の入り口付近はすごい人だかりとパトカー、警官。

ナビで見たら、近くに六義園がある。
六義園ならおそらく駐車場くらいあるだろう。
そこに駐めてあとは歩けば良いか、ということでまずは六義園へ。
昔、日本史の授業で習った柳沢吉保の造営した大名庭園なんだそうだ。


140126六義園

写真は園内にある藤城峠という小高い丘から見た景色。
後々こんなビルが立つような立地にあるっていうこと。
広大な庭園ではあるけれど、そんなに外界と遮断されているようにはなく、
至る所からビルやらなんやらが目に入ってしまって、若干、興ざめな感じはあるけれど、
まあ、こんな場所なんだから仕方ないんだろう。

この庭園も時代が下って、明治維新になると、三菱の創始者・岩崎弥太郎に
購入されてしまったらしい。
世が世なら、柳沢家とは全然格が違ったはず。
柳沢家としては、心中はどうだったのかな、とかそんなことばっかり考えながら
歩いていたら、この写真を撮る少し前、大粒の雹(ひょう)に降られたりした。
なんだったんだろう?


140126元総理連合

六義園から巣鴨・地蔵通商店街に向かった。
さっきの人だかりとパトカー。
東京都知事選挙の街頭演説だった。
奧さんが名物の塩大福を買っている間に豆粒大の元総理連合の写真を撮った。
すごい人でこのポジションが限界。
街頭演説のお陰で商店街が空いている間に商店街を歩こうとしたら
ド正面に某国営放送のTVカメラが、こっちを向いている。

「止めろ!」「止めてくれ!」
元総理連合の映像でも撮れよ。
なんで、商店街の絵を撮ってんだよ。
こっちは、メンバーが休日出勤してる中、奧さんと歩いてるんだぞ!
夜のニュースなんかで映ったらどうするんだよ!

人が多くて道路の端の方にも避けることができない。
身体をごくごく自然に90度回転させたら目の前に真っ赤なパンツ。


140126巣鴨


これが「巣鴨の赤パンツ」かあ。
おお、来たぞ、おばあちゃんの原宿だあ。

でもまあ、奧さんがこんなの履くようになる前にさっさとUターンしたいなあ。
「巣鴨の赤パンツ、買いに連れて行ってくれ」なんて言われる前に。。。


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「TURNS」vol.01、vol.02

このあいだ、図書館に本を返しに行った際、もしかしたら、と思って覗いてみたら
「TURNS」の創刊号が置いてあった。
前回見たときにはたまたま誰かが借りていたんだろう。
それが戻ってきていたみたいだったので、vol.01とvol.02の2冊を借りてみた。
それぞれ、副題は

 vol.01が「住むなら、地方が面白い!」
 vol.02が「地方に行って働こう!」

「地方」「地方」と連呼するあたり、カチンと来ないわけでもないが、
ここはヨシとして借りてみた。
以前書いたように創刊号は既に絶版になっているのだが、実際のところ、
わざわざバックナンバーを探して、定価以上を出してまで買うほどのものでは
なかったが、まあ、楽しめた。

Vol.01の巻頭言が絶品だった。良い。長文ではないので、引用してみる。

*****
 あなたを、待っている場所がある。
 
 いま、都会から地方に生活の拠点を見出そうとする人が増えています。
 昨年の3月11日以降、さまざまな価値観がシャッフルされました。
 素敵だと思っていた場所。
 便利だと思っていたもの、安全だと思っていた暮らし。
 いろいろなもののもろさを知りました。
 豊かさの答えが1つではないことに、気づいてしまったのです。
 どこで、何をすることがほんとうの幸せなのか。
 これから自分が暮らしていくべき場所はどこか。
 いままで目を向けていなかった場所が、
 新しい可能性の扉を開いてくれるかもしれない。
 いま、こんな模索が始まっています。
 ターンズの“TURN”はUターン、Iターンのターン。
 暮らしを、社会を見つめ直す、折り返し地点としてのターン。
 そして、次に行動を起こすのはあなたの番(Your TURN)、
 という意味も含んでいます。

 いま、一極集中から分散の時代へ。
 都会に限らず、自分が輝ける場所こそが世界の「真ん中」。

 これまで注目されてこなかった地域や、
 そこで暮らす人の魅力、取り組み。
 ターンズではこうした情報を発信しながら、
 人、そして地域をつないでいきたいと思っています。

*****
共感、共鳴。
「我が意を得たり」と言うんじゃ「上から目線」過ぎる。
「そうなんだよ」「そんな感じなんだよ」って素直に言いたくなる、そんな気分だ。
グッと染みこんできた。
これを読んだだけでも十分。そんな気がした。

正直なところ、「読んだ」というにはおこがましく、パラパラめくった、と
いうのが実態ではあるが、エッセンスというのか、雰囲気は伝わってきた。

数日前、日本一の転職支援会社からメールが来た。
岡山の求人情報の紹介。
中身は良く知らないが、社名ぐらいは聞いたことがある会社。
求人内容は結構ハード。
求められている仕事の難易度は高い。
本当に求められていることをやり切れるか、対応できるか、
正直なところ自信が持ちきれない。
持ちきれないが、そんなこと言ってられない。
ダメだな、と思えば、向こうから断ってくるだろう。

応募に関して、ウチの奧さんはあまりいい顔はしていない。

「転職支援サービスってもう終わったんじゃなかったの?」って。
最後に「?」を付けたけど、疑問文じゃなくて、まあ、言ってみれば
昔、習った反語ってやつ。
「終わったんじゃなかったの?終わったって言ってたよねッ!」って感じ。

最後は「!」じゃなくて、顔文字で怒った顔でも付けた方が
実際の雰囲気には合ってるのかもしれない。

今日はこの後、休日出勤。
決算発表前の最後のチェックに行ってこようと思っている。
帰ってきたら改めて話してみるかな。。。


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